PGAツアーのデータから過去10年間のヘッドスピードの向上が
飛距離アップに寄与している事は明らかになったが、
それに伴い、ボールの速度も上がっているのだろうか?
下記にPGAツアーの平均飛距離とボール速度の年度別データを示す。
2007年からの推移を見ると、ボール速度も1.5m/s伸びており、
2016年付近からの急激な増加傾向も、非常に類似している。
下記に記載した平均飛距離とボール速度の相関はR=0.93と
ヘッドスピードよりもさらに関連性が強くなり、
ボール速度の向上がPGAツアーの飛距離アップに一番の要因だと言える。
タイガー・ウッズの言うような「ボールが遠くに飛び過ぎている」要因は
ボール速度が上がっている事を指しているが、
ボール速度の向上は用具の進化によるものとは言い切れない。
①ボールの初速はルールで規定されており、ボール自体が速くなるような可能性は低い。
球の初速は、球の初速標準に説明されている条件下で規定された上限(R&Aテスト内規)を越えてはならない。
②クラブに関しても2008年度の反発規制により、反発が高くなっている可能性が低い。
適合ドライバーヘッドリストは、R&Aおよび/またはUSGAに審査のために提出され、2008年版のゴルフ規則に適合していると決定された1999年以降のすべてのドライバーヘッドのモデルとロフトを識別します。
上記はヘッドスピードとボール速度の相関を示しているが、
こちらは相関係数がR=0.95と非常に強い。
色々な分析ができると思うが、このように考えてみるのはどうだろうか?
ボール初速が速くなっているので、PGAツアーの飛距離も伸びている。(相関R=0.9)
ヘッドスピードが上がっているので、ボール初速も上がっている。(相関R=0.95)
では、ヘッドスピードが上がる要因は??
これ以上のデータはないので推測にはなるが、
筋力トレーニングによるプレイヤーのパワーアップ、
効率の良い身体の使い方を求めたモダンスイングの進化、
クラブの慣性モーメントの増加によるパワーアップが考えられる。
一体、飛距離はどこまで伸びるのか?
今後もこのテーマに関してはデータを集めて行きたい。
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